近年、介護職の待遇改善が叫ばれています。
しかし、一部では「介護職は底辺の仕事」という声も聞かれます。
今回は、介護職が底辺と呼ばれる理由と、その誤解について解説します。
なぜ「底辺」と呼ばれるのか?
介護職が底辺と呼ばれる理由は、主に以下の5つが挙げられます。
底辺と言われる理由
・給与が低い
・仕事内容がキツい
・社会的地位が低い
・誰でもできる仕事
・虐待や事故のイメージがある
一つずつ解説していきます。
それぞれの理由の真偽
1 給与
厚生労働省の調査によると、介護職員の平均月給は約20万円です。
これは、全産業平均月給(約30万円)と比べると低く、底辺と言われる理由の一つとなっています。
しかし、近年は介護職員の処遇改善が進められており、徐々に給与は上昇傾向にあります。
また、夜勤や休日出勤の多い職種のため、残業代を含めると月収30万円以上稼ぐことも可能です。
2 仕事のキツさ
介護の仕事は、体力的な負担に加え、精神的な負担も大きいと言われています。
利用者の身体介護や排泄介助、認知症の方への対応など、肉体的にも精神的にもハードな仕事です。
しかし、介護技術の進歩や介護機器の導入により、以前よりは負担が軽減されています。
また、チームで仕事をすることが多いため、一人で抱え込む必要はありません。
3 社会的地位
介護職は、医師や看護師などの医療従事者と比べると、社会的地位が低いと見なされることがあります。
しかし、高齢化社会が進む中、介護職の役割はますます重要になっています。
介護職は、利用者の生活を支え、尊厳を守り、人生の最期を看取る重要な仕事です。
4 誰でもできる仕事
介護の仕事は、特別な資格や知識がなくても始められるため、「誰でもできる仕事」というイメージがあります。
しかし、介護の仕事には、利用者の心身に寄り添い、ニーズを察知して適切なサポートを提供する能力が必要です。
また、介護に関する知識や技術を学ぶ必要があります。
5 虐待や事故のイメージ
近年、介護施設での虐待や事故が問題になっています。
このような事件の影響で、介護職全体に対するイメージが悪くなっている可能性があります。
しかし、虐待や事故は一部の施設で起こっている問題であり、すべての介護施設に当てはまるわけではありません。
介護職のやりがい
介護職は、底辺と呼ばれることもある一方で、やりがいのある仕事です。
- 利用者の笑顔や感謝の言葉
- 利用者の生活を支え、自立を支援できた喜び
- 人の役に立っているという実実感
これらの経験は、他の仕事では得られない貴重なものです。
まとめ
介護職は、決して底辺の仕事ではありません。高齢化社会を支える重要な役割を担っており、やりがいのある仕事です。
介護職に興味がある方は、ぜひ実際に仕事内容を調べたり、体験したりして、その魅力を感じてみてください。